広大なユーラシア大陸の東の果てにあるロシアの港町、ウラジオストク。新型コロナウイルス前に「日本から2時間半で行ける最も近いヨーロッパ」として注目を浴びていました。
2020年2月に日本航空(JAL)、3月には全日空(ANA)がそれぞれ成田ーウラジオストク線を就航させたのも観光の需要が大きく見込んでいたためです。コロナの感染拡大による就航停止を余儀なくされたが、現在世界各地でワクチンの接種が進む中、いずれ国間の移動や旅行制限が緩和されます。
その先にウラジオストクは距離の近さや観光資源の豊富さ、食事の美味しさなどから世界中から観光客が再び集まってくることに間違いありません!
20年にウラジオストクに移住した管理人は、ウラジオストク旅行に来るべく10の理由をご案内いたします。
1時差が少ない、簡単に行ける
ロシア連邦沿海地方の州都ウラジオストクは、日本海を挟んで日本列島の北西に位置するものの、時間は日本より1時間進んでいます。緯度は札幌と同じぐらいです。
空からのアクセスは、20年3月時点では、成田国際空港、関西国際空港、新千歳空港から直航便が出ていまました。成田国際空港からは約2時間半(距離1,102キロメートル)で、沖縄(同1,887キロ)や韓国(同1,157キロ)よりも手軽に行けます。
距離的により近い関西国際空港や新千歳空港からのフライトはより短いです。ANAとJALに加え、ロシアの航空会社アエロフロート(Aeroflot)やS7、ウラル(Ural)が運行していました。
成田国際空港⇔ウラジオストク | ANA、JAL、アエロフロート |
関西国際空港⇔ウラジオストク | S7 |
新千歳空港⇔ウラジオストク | ウラル |
一方、船の便も利用可能です。鳥取県境港から韓国東海(トンヘ)港経由でウラジオストクに向かう貨客船「イースタンドリーム号」が週1便で出ていました。韓国DBSクルーズフェリーが運行し、片道2泊3日の旅になります。ウラジオストク市内で48時間の自由滞在を入れた7日間ツアーもありました。
2電子ビザが取得可能へ
ウラジオストクに空路と海路で入国する場合に限り、17年から滞在最長期間8日間の電子ビザ(別途ご参照)がインターネットでの申請が可能になりました。週末や銀行休業日を含む4日間以内に発行されるので、いつでも手軽に行けるようになりました。
3歩き回りやすい
重要な観光スポットは市中心部にコンパクトにまとまっており、2泊3日あれば十分楽しめます。港に面したメインストリート「スヴェトランスカヤ通り」は東西に伸びており、坂道が多いウラジオストクの中では非常に平坦な地域です。観光スポットの多くはこの通りに沿って点在しており、どれも歩いて行ける距離です。
4観光資源が豊富
シベリア鉄道の始発点となるウラジオストク駅舎やその裏にある国際客船ターミナル、市内で最もおしゃれな歩行者天国「噴水通り」やそれにつながる「海辺通り」と市内唯一の砂浜ビーチ、数多くの軍事博物館や博物館など盛りたくさんです。
それにここでしか体験できないバレエや音楽祭の鑑賞や親子で楽しめるサーカスや人形劇などもあり、1週間滞在しても飽きません。
5食事が多彩
ロシア料理はもちろん、イタリアンなどの西洋料理や日本海で撮れた新鮮で安い海鮮、日本であまり味わえない中央アジア料理など質の高いレストランがたくさんあります。多くのレストランにはキッズスペースやおむつの用意など小さい子どもへの配慮が感じられます。
6物価が安い
21年6月現在の為替レートは1ルーブル=約1.5円と若干円安になっています。それでも飛行機代や旅行代金は日本国内の人気都市と変わらないかそれ以下のはずです。
食事はビジネスランチセットなら300〜400ルーブル(約450〜600円)で食べられます。ジョージア(旧グルジア)料理の人気店でも一人予算1,000ルブールがあれば、前菜からメインディッシュ、スープまでを飲み物付きで楽しめます。宿泊も手ごろなビジネスホテルが多く、大手ロッテホテルでも1万ルーブル前後(時期により)で利用できます。博物館などの入館料は200〜500ルーブル。
7街の雰囲気が明るい
ソ連時代の「こわいロシア」というイメージはもう過去のお話です。観光ビザがあれば、軍事施設を除き沿海地方のどこでも自由に滞在し撮影できます。
「軍事都市」の印象が強いと思われるが、実は街並みは古き良きロシアを彷彿とさせるノスタルジックな雰囲気なのです。特に近年、街中には可愛くてカラフルな雑貨店やカフェが増えて、活気のある街に変わりつつあります。そして若者の顔にも笑顔と自信が見られます。
8治安が良い
観光客が行くような場所では他の国に比べて「ひったくり」や「すり」の件数は少ないと思います。酔っぱらいも路上でほとんど見ることはありません。女性の一人旅でも子連れでも安心して旅行できます。
9人が優しい
車の運転手の多くは紳士的です。信号がない横断歩道も多数あるが、どこでも歩行者を優先するマナーがあります。
またいろいろな施設や店でこちらの要望に融通を効かせて対応してくれるのもロシアらしいです。ロシア人が猫好きが有名で、路地裏やカフェなどにしばしば出没する野良猫に、缶詰など餌をあげている人をよく見かけます。
10人口密度が低い
言うまでもなく、ロシアは世界で一番広い国なので、ウラジオストクの道路や建物もとにかく広いです。
極東沿海地方最大の都市として、ウラジオストク市の面積は約560平方キロメートル、神戸市に相当します。人口は約60万で神戸市の半分以下、人口密度は北海道以下になります。物理的にソーシャルディスタンスが確保され安心です。