欧州の雰囲気が漂うウラジオストクの街中に、東洋らしい雰囲気が楽しめるレストランがあります。「ミリオンカ」はかつて中国人が住み着いていた潜窟エリア「ミリオンカ街」に立地し、独特な雰囲気。ロシア料理、東洋料理に加え、鹿肉の刺身やうさぎ肉料理といったシベリアの珍味を味わえます。
歴史の面影
ウラジオストク中心部のミリオンカ街はいまやレンガ造りの家が繋がり、喫茶店や画廊、壁絵が多く見られるお洒落な街角ですが、昔は暴力集団の管轄下で売春宿、不法賭場、阿片窟などが並んだエリアだそうです。数千人もの中国人労働者が居たことや、彼らの貧しい生活を皮肉に「百万長者」(ミリオンネア)と呼ばれていたそう。
歴史にちなんだミリオンカは潜窟の建物を生かした内装を施しており、藤で編んだ天井や彫刻の石柱などからも当時の面影を感じます。豪華な飾りや洗面台、籐の椅子など至る所まで東洋の趣があり、見ていて飽きません。店員は中国の庶民的な衣装姿。メインの壁は店外まで伸びて赤レンガの壁と繋がっています。そこにテラス席も。
名物は鹿肉
メニューには目玉焼き入りのチキンスープや蒸し餃子といった中国人労働者が好んだ料理や、シベリアや極東近海でとれた素材も豊富。
特に鹿肉のストロガニーナが名物。ストロガニーナとは生肉や生魚を薄切りにして凍らせた料理のこと。シベリア北部で昔から漁師やトナカイの遊牧民に食べられてきたとか。塩こしょうや醤油に浸して口に含むと、馬刺しのようなこしのある歯ごたえとクリーミーな口溶け感です。鹿肉のタルタルや煮込んみ、鹿の心臓も。
秋の食材を楽しむ期間限定セットを頼んでみました。白ワインで煮込んだうさぎのモモは柔らかく、鶏肉より脂が少なく食べやすい。スモークサケの上に詰めたサジー入りヨーグルトは黒パンにのせて贅沢に。チョウザメのラビオリはレモングラスソースで。
海の幸は生牡蠣やウニに、ガニやホタテなど。高級食材のチョウザメのキャビアも10グラム1200ルーブル。名物の牛カツハンバーグには蜂蜜と約10種類の野菜が入っています。
夜はバー
ミリオンカの近くの姉妹店バー「CHINOARU(チノアル)」は大人の世界。30人ほどが入れる店内は真っ赤で薄暗く、ミリオンカ街のあやしさを表現。華やかな中国民族衣装が壁に飾っており、所々店のシンボルである福の犬の像や陶磁器が見られます。
バーテンダーが腕を振るカクテルが独特で人気、ウイスキーやワインも豊富。500ルーブル前後から楽しめます。
ミリオンカの裏には「ミリオンカ」というゲストハウスもありますが、系列ではないようです。
ガイド:ミリオンカ(МИЛЛИОНКА) |
メニュー:ロシア料理と東洋料理。英語あり 公式サイト:https://millrest.ru/main/ TEL:+7 (423) 218-18-18 営業時間:12:00〜0:00 最寄観光地:噴水通り徒歩3分、海辺通り徒歩5分、中央広場徒歩10分 住所:Googleマップで見る |
ガイド:CHINOARU(チノアル) |
メニュー:アルコールとソフトドリンク、おつまみ。英語あり 公式サイト:https://millrest.ru/chinoaru/ TEL:+7 (423) 217-17-17 営業時間:日〜木曜日18:00〜深夜1:00、金〜土曜日18:00〜深夜4:00 最寄観光地:噴水通り徒歩3分、海辺通り徒歩5分、中央広場徒歩10分 住所:Googleマップで見る |